
リア・キムラ
Remnants
2026年7月4日 - 8月3日
i GALLERY OSAKAでは、ワルシャワを拠点に活動するアーティスト、リア・キムラによる個展「Remnants」を開催いたします。
本展は、ポーランドの文化機関であるアダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート(Adam Mickiewicz Institute)の後援のもと開催されます。
リア・キムラの絵画において印象的なのは、人物を描くことそのものよりも、像が不安定化していく過程に強い重心が置かれている点にあります。画面には確かに“誰か”が存在しているにもかかわらず、その存在は徐々に判別不能になり、輪郭、表情、身体性はゆっくりと揺らいでいきます。そこには、単なる抽象化や視覚的効果ではなく、現代における人間存在そのものの不確かさが投影されています。
リア・キムラは、日本とポーランドという複数の文化背景の狭間で育ちながら、一つの場所、一つの属性、一つの定義へと還元されない感覚を、絵画という極めて身体的なメディアを通して提示してきました。
彼女の作品では、イメージは完成へ向かうのではなく、むしろ崩れ、擦れ、留まりきれずに変化し続けます。
しかしその不安定さは、欠落としてではなく、見る者の記憶や感覚を引き込む“余白”として機能しています。
タイトルである「Remnants」は、何かが失われた後に残る断片を意味します。
本展では、像が消失へ向かうその途中に生まれる、説明しきることのできない存在の気配に焦点を当てます。
「歴史的肖像画の伝統に着想を得ながら、私の作品は固定的な再現表現から離れ、「消失」のプロセスへと向かいます。
ぼかし、触覚、消去のレイヤーを通して、イメージは徐々に固定されたアイデンティティを失い、儚い感情の痕跡へと変化していきます。
私は記憶を、静的な記録としてではなく、本質的に不安定で、親密で、絶えず揺れ動くものとして探求しています。
《Remnants》において、「消失」は単なる不在ではなく、残されたものと感じ取られるものを結びつける、深い変容の行為として扱われています。」
- リア・キムラ








