
穴山 大輔
塩梅 - ANBAI: The Perfect Balance-
i GALLERY OSAKA では、陶芸家・穴山大輔による個展「塩梅 − ANBAI −」を開催いたします。
千年以上の歴史を育んできた瀬戸という土地で活動を続ける穴山の作品には、素材そのものと向き合う時間の蓄積が、静かな緊張感として宿っています。
土の湿り気、釉薬の重なり、焼成のわずかな揺らぎ—
陶芸における微細な差異が作品の気配を決定づけることを知る作家は、その一つひとつを精確に読み取りながら、素材の奥に潜む力を形へと導いていきます。
古瀬戸の陶磁器に根ざした深い理解と敬意は、彼の表現の出発点です。
しかし、その視線は過去の継承にとどまらず、素材の本質を未来へと開くように、伝統と現代のあいだを軽やかに往復します。その思考の核にあるのが、本展のテーマでもある“塩梅(ANBAI)”という概念です。
本展の中心となるダルマ作品は、偶像としての物語性から意図的に距離を置き、純粋な造形としての“存在の濃度”を提示します。内部に中空を抱えたフォルムは、重さと軽さ、静と動の両極を内包し、表面に生じる釉の溜まりや焦げは、素材が自ら呼吸しているかのような生命感を帯びています。視線や輪郭といった人形的要素は最小限に抑えられ、象徴と抽象の境界で成立する希有なバランスを生み出しています。そこには瀬戸の土と火がもたらす成熟した質感と、作家の緻密な感性が交差する場が広がります。
素材、歴史、そして現代。
それらが一点で交わりながら、なお開かれ続ける場所としての「塩梅」。
穴山大輔の探求が示す、陶芸の新たな地平をぜひご高覧ください。
DATES
2026年1月17日(土) - 2月16日(月)
*火曜日閉廊
OPENING RECEPTION
1月17日(土) 17:00 - 20:00
LOCATION
i GALLERY OSAKA
〒542-0081
大阪府大阪市中央区南船場3丁目8-14
ACN心斎橋Garden1F
ARTIST
穴山 大輔
「達磨も器と同じ感覚でつくる僕にとって、大切なのは素材です。
その素材をどう活かすか、良い塩梅はどこか。。。
土の触り方、道具の選び方、釉薬の掛け方。焼き方。仕上げ方。
そのわずかな違いで、作品の表情はまったく変わっていく。
大好きな古瀬戸の陶磁器も、まさにその塩梅の加減が絶妙で、いつ見ても心を掴まれます。
アートや工芸、陶芸の境界が広がり重なり続ける今、
僕は僕らしい“塩梅”で立ち向かい、
いつか憧れ続けてきた古陶磁の舞台で、自分の作品を並べたい。」
- 穴山 大輔
穴山 大輔
Pottery / Director of S U I Y O
・ Story
1981年、日本の栃木県にある自然豊かな地域に生まれ、酪農を営む家庭で育つ。 幼少期から牛や自然と共に過ごし、広大な風景の中で遊んだ経験が創作の源泉となる。農作業を手伝いながら土や水に触れるうちに、素材が持つ力に魅了され、自然の本質を感じ取る感覚が養われた。この体験は、現在の作陶にも深く根付いている。
美術大学で陶芸を専攻し、アートと工芸を学ぶ。卒業後、多くの陶芸家や研究者と出会い、日本や中国の骨董に触れる中で、作品の価値は古さや新しさではなく、素材そのものに宿ると考えるようになる。
卒業後、作家としてオブジェや食器作りに打ち込み、2013年に妻の文香と共に「翠窯」を立ち上げる。自身の作品制作に加え、工房での食器作りにも取り組んできた。2023年からは、より自身の表現を追求するため、唯一無二の達磨作りを開始。陶芸の知識や経験を駆使し、本質的な美しさを引き出すことを目指し、過去と現在、自然と人の営みをつなぐ表現を探求し続けている。
・ Concept
「裂古破今」
「古を裂き、今を破る」—これは、古いものにとらわれず、それを打ち破り、新しさにも囚われないという禅語です。物の良し悪しは、常にその根本にあると考えています。
過去の技術や美意識を重んじつつ、それにとらわれることなく、今という時代に必要なものを生み出す力強さを表現しています。私の作品は、過去の形や精神を大切にしながら、それを超えて新しい感覚や可能性を引き出し、物事の本質を見極め、一つひとつの素材に命を吹き込むことで、未来へと繋がる創造を生み出します。
1981年 栃木県生まれ
2005年 東北芸術工科大学卒業
2007年 瀬戸市新世紀工芸館 陶芸研修修了
2006年 織部の心作陶展 金賞
2008年 国際陶磁器フェスティバル美濃 入選
2013年 翠窯を開窯
2023年 翠窯をSUIYOにリニューアル
Instagram: @ana0929
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SUIYO
Instagram: @suiyo_2013
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