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クリストファー・ロビン・ノルドストローム | 東京ビルド

Iteration | 反復

2026年5月23日 - 6月22日

i GALLERY OSAKAは、ストックホルムを拠点に活動するクリストファー・ロビン・ノルドストローム(東京ビルド)による日本初個展「Iteration(反復)」を開催いたします。

 

“東京ビルド“という名称が示す通り、本プロジェクトは東京の都市風景を主題としていますが、その制作は作家が拠点とするストックホルムにおいて行われています。実際の場所を訪れることなく、Googleストリートビューという間接的な視覚情報を起点に建築を再構築するその方法は、物理的な距離と知覚の関係を問い直す試みでもあります。

 

ノルドストロームは、都市に無数に存在する匿名的な建築に着目し、それらを精緻な模型として立ち上げてきました。そこでは、特定のランドマークではなく、記憶にも残りにくい“ありふれた建物”が繰り返し観察され、再構成されます。

 

本展において、ひとつの家屋は複数の時間において反復されます。更新、修復、放置、付加——それらの差異は劇的に現れることはなく、表層に沈み込むかのように蓄積していきます。ここで扱われているのは、変化そのものというよりも、変化が起こり続ける条件です。

 

作品は一貫して1:20のスケールで制作されています。この比率は、全体を俯瞰する視点と、細部へと引き寄せられる視線のあいだを往復させ、鑑賞者の距離を固定しません。可視性は与えられながらも、完全な把握は留保される——その状態が持続します。

 

遠く離れた場所から観察され、別の土地で再構築された都市の断片が、さらにここ大阪において提示されること。その多層的な距離の重なりは、本展における重要な前提のひとつとなっています。

 

同一に見えるものは、完全には重なり合わない。
変化しているものは、完全には変わりきらない。

 

都市における反復は、直線的な時間ではなく、折り重なり、回帰し続ける運動として現れます。「Iteration」は、その運動が輪郭を持つ瞬間を提示します。

「Iteration(反復)

 

⼀つの家が現れる。

そしてまた。

さらにまた。

 

それは固有の場所ではなく、繰り返されるかたち。

⾒慣れていながら、ほとんど意識されることのないもの。

主張することなくそこにあり、記憶されることなく⼈の営みを内包する家。

 

同じ家が、⼋度現れる。

 

それぞれは異なる年を⽰しているが、時間は声⾼には語られない。

その痕跡は、わずかな変化として現れる。

取り替えられた表⾯、褪せた⾊、付け加えられた細部、失われた何か。

それらは静かに積み重なり、構造だけでなく、そこにあった⽣活の気配—⼿⼊れ、放置、適応、配慮—を浮かび上がらせる。

 

家はそこにあり続けるが、決して同じままではない。

 

都市において、このような家は永続を前提としない。

更新され、上書きされ、消去され、再び建てられる。

安定は⼀時的なものにすぎない。

「住まい」という概念は永続性から離れ、反復へと移⾏する。

連続ではなく、循環としての時間へ。

 

1:20というスケールにおいて、これらの家は宙づりの状態にある。

全体を⾒渡すことはできるが、完全に内部へ⼊ることはできない。

内側は閉ざされ、あるいは想像に委ねられる。

鑑賞者は距離と接近のあいだを⾏き来し、認識と不確かさのあいだに⽴つ。

同じに⾒えるものが、少しずつ分かれていく。

変化しているようで、どこか変わらない。

 

この⼋つのかたちのあいだで、時間は直線的には進まない。

折り重なり、反復し、戻ってくる。

表⾯のわずかな差異の中に、静かに宿りながら。

 

⼀つの家が現れる。

そして消える。

しかし完全に去ることはない。」

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- クリストファー・ロビン・ノルドストローム | 東京ビルド

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